5分で読める!デジタル化による働き方改革を事例をもとにご紹介!

政府が推進するi-Construction。今年で5年目となるこの取り組みは、2025年までに生産性を20%向上させるというミッションを掲げています。実際現場ではどのような取り組みが行われ、どう人々の働き方に影響を与えているのでしょうか。今回のコラムではデジタル化による働き改革について、事例を元にご紹介します。

調査業務の効率化― ドローン・衛星を活用した被災状況調査

災害が発生した時、ヘリコプターが被災地で救助を行っている様子をよくテレビで目にすると思います。この有人航空機は災害対策用ヘリコプターと呼ばれており、救助の他に被災状況の調査の役割を担っています。これは、災害発生直後の被害状況の把握や被災現場の情報収集を行うため、機内に写真撮影システムや画像伝送用カメラ、機外スピーカーやサーチライトを搭載しており、広範囲で被災地域や被災者を探し出すことができるようになっています。その一方、より細かな被災地域情報を取得することが難しくなっており、そこで白羽の矢が立ったのがドローンです。

 

ドローンのメリットとして低空飛行ができ、小回りが効くということが挙げられます。災害対策用ヘリコプターは大型で、ある程度の高度を要しますが、ドローンは比較的小型のため低空飛行が実現でき、小回りを効かすことが可能です。そのため、有人航空機では得られなかった被災地域の細かな情報を取得でき、遠目からでは見逃してしまう被災者を見つけ出すことが可能となっています。

この事例として、2017年の九州北部豪雨が挙げられます。被災の影響で立ち入れない区域にドローンを飛ばし、撮影した被災地の映像を元に現地民に対する施策(交通規制など)を講じ、調査日数や作業員不足から懸念されていた二次災害の予兆をいち早く見つけることに大きく貢献しました。

 

また衛星情報を元に、災害情報の把握を迅速に行うこともできるようになっています。NTT東日本によると、2020年10月から通信回線の被災状況を衛星画像とAI(人工知能)を用いて最短半日で把握できる態勢を整えました。仕組みとしては、まず災害が発生すると、NTTデータが観測衛星を運営する事業者に衛星写真を撮影するよう促します。そして、その写真と予め撮影していた被災前の写真をAIが比較し、災害エリアを特定します。事前に予測できる気象災害の場合、予め写真を撮影しておくことで災害後の分析時間を短縮することもできます。

(出典:日経XTECH)

監督・検査の省人化― ドローンによる三次元写真測量

ドローンによる写真測量とは、建設現場の状況を上空から撮影することで、地上の形状を把握することができる測量方法です。今まではトータルステーションという器具を用いて人力で測量を行っていましたが、国土交通省によるi-Constructionにより、効率化・省人化の観点からドローン測量が現在推進されています。

これの事例として、「国交省のデータを分かりやすく解説!生産性向上チャレンジとは?」でも記載した株式会社フジタのGNSS(衛星測位システムの総称)機能を活かしたドローン測量を改めて紹介します。この会社は、ドローンによる撮影写真データの点群処理から土量算出までを当日中に完了させる測量技術を用いて、現場の測量工数とデータ処理工数の大幅削減を実現しました。

点検の効率化― 遠隔臨場と道路点検

国土交通省によると“遠隔臨場”とは、“ウェアラブルカメラにより撮影した映像と音声をWeb会議システム等を利用して「段階確認」、「材料確認」と「立会」を行うものである”とされています。一言で言うと、建設現場におけるテレワークです。従来は受注者が建設現場に赴いて、指定した資材を使っているかどうかや現場の工事進捗などを確認する必要がありました。しかし通信速度の向上により、現場に足を運ばなくてもその工程を行うことが可能になり、移動時間の削減と人手不足の解消が実現しました。

ウェアラブルカメラや通信技術を用いた遠隔臨場を行った工事として、留萌開発建設部の国道補修工事があります。遠隔臨場の効果を試すことを目的としているこの工事において、遠隔臨場は現場臨場と同程度の現場把握が可能であり、移動レスが実現できたことで、受注者・発注者共に移動時間が削減できたとまとめられています。

 

また道路点検の分野では、パトロール車両に搭載したカメラを用いてリアルタイム映像をAI技術により処理し、舗装の損傷判断を効率化させる取り組みが行われています。「首都高速道路における舗装路面点検の高度化・効率化の取組」では、新しい舗装点検技術としてインフラパトロールを導入しています。従来の点検では、車上目視点検を点検技術者と運転手各1名ずつで実施しており、発見した損傷は車上から手持ちデジタルカメラで撮影を行っていました。そのため見落としや撮り逃し、画像のブレなどの問題が発生し、巡回コースを再走行するといった非効率が生じていました。そこで、非効率を解消するために、「常時録画、高精細画像、映像共有(クラウド)」を活用したシステムを開発し、非効率改善の他にも写真精度を向上させたりや車上目視だけでは発見が困難だった損傷を探すことが可能となりました。

 

以上、デジタル化による働き方改革のご紹介でした!空撮映像の撮影がきっかけで開発が進んだドローンが、ここまで多岐の分野に渡って作業効率に寄与していることに圧巻です。加えて、社会インフラ工事だけでなく保守点検作業でも、デジタル導入事例が多く見られることが分かりました。こうした事例を一つ一つ増やしていくことが、社会全体をデジタル化させる上で大切であると言えるでしょう。

終わりに

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