国交省のデータを分かりやすく解説!生産性向上チャレンジとは?

皆さんは「生産性向上チャレンジ」という言葉を耳にしたことはありますか?これは、国土交通省が提言する「2025年までに建設現場の生産性を20%向上させる」という指標を、現場レベルで達成していこうとする取組の一つです。

建設業を営む人々であれば誰でも参加することができ、工事成績評価にも関わる非常に魅力的なメリットもあります。

そこで本記事では、国土交通省の資料を元に生産性向上チャレンジの概要とその事例について、分かりやすく説明していきます。

生産性向上チャレンジとは

国土交通省によると、生産性向上チャレンジは「施工手順の工夫や既存技術の組み合わせにより、現場での創意工夫を推進すること」と定義されています。i-Constructionによるデジタル化推進を受けて、建設現場の生産性向上を目指そうというのがその主旨です。

このチャレンジは各地方整備局等で実施される全ての工事を対象とし、施工管理書に記載した取組内容を受注者側が達成すると工事成績評定の考査項目「5.創意工夫」の点数が加算される仕組みになっています。具体的には、公共工事の現場で測量にドローンを用いて3次元地形データの作成時間を短縮したり、施工管理にBIM/CIMを用いて一連の建設プロセスを効率化したりすると、評定の点数が加算されます。

工事入札にも大きく関係する工事成績評定――。高得点を獲得すると優秀な工事として認められるため、受注者が積極的に取り組むべき項目の一つと言えそうです。

では、生産性向上チャレンジに参加するためにはどういった手続きが必要なのでしょうか?次の章では、記入が必要な申請事項や踏むべきプロセスについてご紹介します。

生産性向上チャレンジを行うには

生産性向上チャレンジを行うために必要な手順について、国土交通省は以下のように述べています。

“施工計画書に「生産性向上チャレンジ工事」の項目を設け、①取組の内容、②期待される効果等を明記するものとし、完成検査までに実施内容及び効果を報告するものとする。また、期待される効果等については、人員削減や作業時間削減等の定量的な効果を記載できる場合は記載することとする。”

これを分かりやすく図解すると、以下のようになります。

施工管理書に、①どのようなことに取り組むのか、 ②その取組から期待される効果の2点を明記し、完成検査までに①と②を報告するだけで、生産性向上チャレンジに参加できます。②に関しては、より具体的な数字(例えば〇人の人員削減を実現, 工事時間を◯時間短縮等)を記入すれば良いということになります。

では実際、どのように取組が評価されて点数に繋がるのでしょうか?

取組の評価基準と加算される点数について

国土交通省のデータによると、取組が評価される基準は以下の2つになります。

「施工管理書に定量的な効果が明示されている」
「計画に基づき、定量的な効果が得られた」

これが片方でも出来ていると1点、両方出来ていると2点が工事成績評定に加算されます。

(※施工管理書に取組内容が記載されていないと、生産性向上チャレンジの加点対象にはならないので注意が必要です!)

例えば、1点もらえる場合は「施工管理書に定量的な効果が明示されているが、その効果が見られなかった場合」と「施工管理書に定量的な効果が明示されていないが、生産性向上の取組が認められた場合」になります。

定量的な効果が例え得られなくとも、施工管理書に効果等の記載があれば1点加算されるようなので、取り組まない手はありませんね。

事例について

ここでは、日本建設業連合が発行している『生産性向上事例集』に記載されている、生産性向上チャレンジの実例を見ていきましょう。

株式会社フジタではGNSS(衛星測位システムの総称)機能を活かしたドローン測量において、撮影写真データの点群処理から土量算出までを当日中に完了させる測量技術を用いることで、現場の測量工数とデータ処理工数の大幅削減を実現したと述べられています。ドローン測量は重機稼働中でも実施でき、測量担当職員の負担を軽減することも可能になったようです。資源である労働力の節約が図れた点で、効率的であると言えます。

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また、前田建設工業株式会社の「BIM/CIM 活用による生産性向上の取り組み ~4Dモデルを用いた仮設構造検討の省力化~」では、多機能複合型都市における雨水排除工事において、躯体の進捗に合わせた経時変化を表現した 4D モデルを作成したことで、事前に工程ロスの発生を予知できたと記載されています。工事前に工程ロスを発見したことが工事中の後戻りの手間が省き、工期を2ヶ月も早めることに成功したようです。

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終わりに

生産性向上チャレンジは、建設業界と工事受注側の両者にとって、非常に有益な取り組みであることが分かったと思います。2025年に向けて加速していく建設業界のデジタル化に、今後も注目です。

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